NTTドコモ Presents WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦 12月26日 東京・有明アリーナ

第7試合 IBF・WBA・WBC・WBO世界スーパー・バンタム級王座統一戦12回戦 井上尚弥(大橋) マーロン・タパレス(フィリピン)

井上10RKO勝ち。王座統一。

いやーっ、タパレス、よくやった。感動した。カウンター戦法にせよ、尋常ではない恐怖のパンチャー相手によくぞストレスを与えた。特に、後から上がって来るサウスポー選手にとり、かなり示唆に富む試合内容だったのではないのかな。

試合は、サウスポーのタパレスのガードが固い固い。井上も様子見のワンツーから入っていたとはいえ、前戦のフルトン戦よりも階級差を感じ、井上のパンチ力が目減りして見えたほど。ただし、もちろんパンチがないわけではなく、タパレスも避けることに慎重。かなり上体を引き気味に構えて警戒していたか。

そんなタパレスが、「おっ」と思わせたのは3R。軽くだが、右フックが井上をかすめる。さらに4R、タパレスが積極的に行き、右フック、左アッパーを井上にヒット。「これは」と思わされたが、井上に左フックを効かされ、右ストレートからの左フックたたみかけにタパレスは崩れ1ダウンあり。うーむ…。

万事休す感はあったが、ここからタパレスはよく粘った。5R、井上のワンツー、左フックボディをもらいながらも、タパレスも右アッパー、右フックを井上にヒット。6R以降は、タパレスに弱りを感じたが、井上のスーパーマン右ストレートをかわしつつ、サイドに回り致命打を避けている。

そんな守るタパレスの戦い方に、軽いストレスはあったかも知れない井上。9R、当たらなかったのだが、のらりくらりのタパレスに1発いい左ストレート狙いもあり。これが当たっていたらどうなっただろう。このままタパレスは倒されないよう行くのかと思われたが、井上の反則級のパンチはそれを許さず。

10R、井上の右ストレート2発についにダウンのタパレス。2発目の右ストレートは、タパレスの脳を完全にシャットダウンさせる危険な当たり方。我慢するしないの話ではない。最終的にまたもKOした井上。12R、井上相手に立ち続けられる人間は、この世に何人いるのか。そんなレベルになっている。

この試合にて、30歳の井上は、26戦26勝(23KO)となり。31歳のタパレスは、41戦37勝(19KO)4敗となり。

第6試合 日本バンタム級タイトルマッチ10回戦 堤聖也(角海老宝石) 穴口一輝(真正)

堤判定勝ち。王座防衛。井上尚弥モンスタートーナメント優勝。

な、な、な、な、な、なんちゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~試合や。シーソーゲームにも程がある。見たことないよ、こんな極端なポイントゲーム。

サウスポー同士。試合は3Rまで、穴口の右ジャブ、ワンツーが出色。何と真正面から打ち合う穴口。正直「触りに行けない」堤。さらには、穴口のパンチにて堤は左まぶたをヒットカット。流血が続き、堤は負けがほぼ確定くらいの流れ。しかし、4Rに堤は左ストレートを効かし、穴口より1ダウン奪取。

その後、5R前半は勢いがあった堤だが、後半には失速。6Rも持ち直した穴口のスピードにやられ打ち込まれる。ポイントメイクでもう無理かという7R、またも堤は左ストレートにて2ダウン目奪取。あり得ない流れ。ただし、7Rを終え、堤は4ポイント奪い、穴口は5ポイント奪いにて、まだ勝てていない。

残り3つのラウンドをすべて取りたかった堤だが、8Rは穴口。いよいよジリ貧の中、堤は9Rに右フックにて3ダウン目、10Rに左右フックにて4ダウン目を取る。手数を出す穴口だったが、体は限界だったか。堤はダウン4つで8ポイントを奪い、穴口は残り6Rにて6ポイントを奪い、堤の競り勝ちへ。

この試合にて、28歳の堤は、12戦10勝(7KO)2分となり。23歳の穴口は、7戦6勝(2KO)1敗となり。

第5試合 64.5kg契約8回戦 平岡アンディ(大橋) セバスチャン・ディアス(メキシコ)

平岡5RTKO勝ち。

サウスポー同士。初回、右フックですぐにディアスよりダウン奪取の平岡。ただし、2Rにディアスの肉弾戦での右フックをアゴにもらい、足元が揺れた平岡。平岡は全勝ながらも、いまいち強さが抜けている感じがしないのは、こういうシーンが常にあるからではないか。ここは鍛えようがない場所ではあるが…。

3Rより、ディアスも打たれながら粘っていたが、ほぼ平岡のワンマンショーへ。左右フックを上下にてディアスをロープに詰めダメージを与える。その中、展開は変わらなそうだったが、打たれるディアスをレフェリーが突如救出。これまたいつもの絶妙さがなく、何ともモヤモヤしたタイミングでのストップとなり。

この試合にて、27歳の平岡は、23戦23勝(18KO)となり。30歳のディアスは、26戦18勝(13KO)7敗1分となり。

第4試合 54.5kg契約8回戦 武居由樹(大橋) マリオ・ディアス(メキシコ)

武居2RKO勝ち。

初回、静かな立ち上がり。2R、サウスポーの武居は、ディアスにプレッシャーをかけられ、浅い当たりだが珍しく右ストレートをもらう。ロープに押し込まれるシーンもあり。この後、ディアスのタフネスに手を焼くパターンも思い浮かんだが、それを覆すフィニッシュへ。

武居は突如、すさまじい踏み込みからの左フックボディ一閃。これにキャンバスに転がりダウンのディアス。ディアスは体を丸め、苦悶したまま10カウントを聞く。いよいよもって恐ろしいパンチ力を披露した武居。一体、どういうパンチをしているのか。

この試合にて、27歳の武居は、8戦8勝(8KO)となり。28歳のディアスは、28戦21勝(9KO)7敗となり。

第3試合 49.5kg契約8回戦 坂間叶夢(ワールドスポーツ) ジョン・ポール・ガブニラス(フィリピン)

坂間5RTKO勝ち。

試合は、細身のガブニラスだったが、やはり大砲を振り回すタイプ。右フックからの左アッパーなどのセット打ちが恐し。ただし、長身の坂間は力まず左ジャブ、ワンツーにてジワジワと攻める。3、4Rには、坂間のワンツーがはっきりと効き出したか、ガブニラスは必死にクリンチするシーンが多し。

その中5R、ジリ貧状態だったガブニラスが左右フックにて猛攻を仕掛けると、もらった坂間も出血があり苦しい顔。この時、ガブニラスはマウスピースをしておらず、はめるための小休止あり。これで息を吹き返した坂間。左フックボディを効かし、ワンツー連打にてレフェリーストップへ持ち込んだ。

ストップを告げられると、不満のガブニラスはレフェリーに抗議。「早いストップはない」とは言うけれど、私もやや、ややだがストップは早い気はした。勝敗は変わらなかったにせよ、ガブニラスも人生を懸けた大一番だけに、もう少し見て上げても良かったかと同情的に見てしまった。珍しいのだが。

この試合にて、20歳の坂間は、9戦9勝(8KO)となり。23歳のガブニラスは、13戦10勝(7KO)3敗となり。

第2試合 フェザー級4回戦 石川優(大翔) 植松風河(駿河男児)

植松4RTKO勝ち。

初回、植松がシャープな右ストレートからの左フックにて、石川よりダウン奪取。しかし、ここから石川が接近戦にて、右フックからの左フックボディで植松を削る削る。クリンチも増えた植松だったが、石川も限界近くでの頑張りだったか。4R、攻め疲れの石川を、植松は再びワンツーでつかまえ2ダウン追加。ストップした。

この試合にて、19歳の植松は、2戦2勝(2KO)となり。35歳の石川は、10戦3勝(2KO)6敗1分となり。

第1試合 S・フェザー級4回戦 佐藤力也(八王子中屋) 遠藤圭介(DANGAN郡山)

佐藤判定勝ち。

初回、頭1つ以上長身の遠藤に対して、佐藤は左右フックでのラッシュ戦法。手数で飲み込んだ佐藤は、左フックにて遠藤より1ダウン奪取。ここまでは良かったが、2Rより両者拮抗。佐藤の左右フックと遠藤のワンツーが、手数は出るがミスブロー多発。その中、微差だが佐藤が力ずくで遠藤を押し切った。

この試合にて、18歳の佐藤は、1戦1勝となり。27歳の遠藤は、3戦3敗となり。