両国国技館前にはダフ屋がいたし、開始前からかなりの埋まり具合だし、こりゃ確かにチケット売れてるなぁ。
本日の興行は、20時45分終了。「神興行」なのは同意だが、私は全試合KOだからそう思うのではない。やはり21時前に終わった心地よい疲労感がそう思わせるのだ。田中選手には悪いのだが、サーバルが常に主張する「ボクシング興行は少なくとも1試合は多い(本当は2試合)」が証明された感じ。
なお、両国国技館から出た時は小雨だったが、駅に着く頃には本格的などしゃ降りへ。雷がドカンと鳴って、「興行オープニングでの花火でバン」が嫌いな私には、耳をふさぐ暇もなく心臓に悪かった。足立区の花火大会も中止らしいが、こりゃ仕方ない。電車が動いている内に帰らなきゃだな。
客入りは、ほぼ満員。キック興行は後楽園ホールは堅調も大箱興行が苦しくなったが、ボクシング興行はその逆。寂しい後楽園ホール興行も多い反面、両国などは満員にしてくるか。もちろん天心効果なれど、中谷も客を呼び出してる印象。「天心の試合が終わったら客が帰るだろ」と怒ってた勢どこ行った?
目次
- 荒本一成VSムングンツォージ・ナンディンエルデンについて。
- 本日のええ写真
- 加納陸VSアンソニー・オラスクアガについて。
- 第5試合 WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 中谷潤人(M.T) ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)
- 第4試合 120P契約10回戦 那須川天心(帝拳) ジョナサン・ロドリゲス(USA)
- 第3試合 WBO世界S・フライ級タイトルマッチ12回戦 田中恒成(畑中) ジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)
- 中止。ロドリゲスの前日計量2・9㎏オーバーによる失格のため。
- 第2試合 WBO世界フライ級王座決定戦12回戦 加納陸(大成) アンソニー・オラスクアガ(USA)
- 第1試合 S・ミドル級6回戦 荒本一成(帝拳) ムングンツォージ・ナンディンエルデン(モンゴル)
荒本一成VSムングンツォージ・ナンディンエルデンについて。
初回、荒本は足裏がつるーっとキャンバスを滑って大丈夫かいなと思うも、それ以降は大勢には影響なし。荒本は2Rに眼窩底骨折したことを明かしているが、モンゴル人のナンディンエルデンはタフでやっかいな相手だった。
ナンディンエルデンの細かい経歴は知らないのだが、途中に荒本を首相撲の技術ではたき込んだり、一度は荒本にテイクダウンを取り上になったりした。明らかにMMA経験者の動きをしていた。今、日本以外のアジア圏のボクサーの多くは、キックかMMA経験者が増えた。日本だけ純血をありがたがる感じ…。
パンフレットによれば、ナンディンエルデンは2年前(35歳)で韓国にてプロボクシングデビューし、韓国ミドル級タイトルマッチで判定負けとあり。アマ歴は分からないが、MMAなどでキャリアがあってもおかしくなさそう。
本日のええ写真
本日の「ええ写真撮れたでぇ~」は、那須川天心。勝利者マイクでSNS上でパンチがないと言われていたことに言及していたけど、令和のスターはそれを受け止めつつも衆人環視の元、結果を求められるから大変だね。ただし、本当に久々のちゃんとしたKOで、コーナーでの雄叫びは気持ち良かったろう。
次点は、そんな天心をリング下から冷徹に見つめる世界のホンダさん。今回のパフォーマンスに何を思う。「当たり前だろ、最低ラインの合格点だ」とでも思っていたのか知らん。
なお、この日の天心は手足が長く感じ、体つきが変わったようで「大人になった」印象もあり。髪型は昔みたいだったけどね。もう25歳と言うより、まだ25歳でもあるのかな。
次々点は、加納陸。「オラスクアガに獲らせるためのタイトルマッチ」と言う人もいたが、結果からはそうなり。ただし、KO後に加納を抱きしめに行ったセコンドを見ると、色々思うところはあるね。勝負の世界は残酷だけど。
次々々点は、荒本一成。KOした瞬間の四方への深々とした礼に、彼自身の気持ちが表れていたよね。よく言われることだが、いま日本のボクシングファンは井上尚弥の存在で感覚がバグっているのだが、普通ボクシングって実力差はあれど、殴り殴られは、ある程度は起こるからね。
B級デビュー、37歳のモンゴル人を相手にしたアマチュア12冠の荒本でさえもドロドロ化した。井上尚弥がきれいな顔で世界王座を統一する方がおかしいわけで、まだ天心も「相手が弱い」と言われていたようだが、(例え弱くても)あの相手のさばき方に何も感じないようなアンチの心情って何だろう。
加納陸VSアンソニー・オラスクアガについて。
試合前、国歌が流れなかったが理由は何かあったのだろうか。すべて流さなくてもいい気はするのだが、加納陣営も了承する理由などあったのかしら。
【席比率】2024年、荒本一成チケット、右側がパンラヤーの空き席。111興行中、90ハジ席(81%)、19空き席(17%)、2中席(2%)。5333→5336(-01,+04)。
「全試合KO決着で神興行だったな。もう1回見直して1杯飲んだあとは、以前ミュートした、薄暗い部屋で天心の全てを否定し続ける人達の悔しそうなtweetを覗きながらもう1杯飲んで、GLORYに備えて早めに寝よう」(桑吉氏)
「しかしボクシング興行が3日連続で21時前に終了とは奇跡だ(笑)。サーバルさんとかが言ってた様に一試合多かったということか。」(チャベスのボディ・ブロー)
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第5試合 WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 中谷潤人(M.T) ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)
中谷初回KO勝ち。王座防衛。
初回、長身サウスポーの中谷に対して、左右フックで威嚇したアストロラビオ。やはりパンチはあり、相打ち上等だと恐いなの印象。しかし、中谷はワンツーを左ボディへ。これに前のめりにダウンのアストロラビオ。やや低いかなとも見えたが、再生VTRはギリセーフか。腹へのワンパンチで10カウントとは。
この試合にて、26歳の中谷は、28戦28勝(21KO)となり。27歳のアストロラビオは、24戦19勝(14KO)5敗となり。
第4試合 120P契約10回戦 那須川天心(帝拳) ジョナサン・ロドリゲス(USA)
天心3RTKO勝ち。
試合は、とにかくサウスポー天心の相手のパンチをもらわない位置取りに関する嗅覚のすごさに感心。普通じゃないよね。普通もう少しもらうものだよね。デビュー時からある感心なのだが、さらに凄みを増している感じ。ある意味、キック時代以上に相手の攻撃をもらわない選手になったのでは。
その中2R、天心に左ストレートをねじ込まれ、一瞬しゃがみ込んだロドリゲス。よく倒れなかった。天心の追撃にも腰を落としつつ耐える。ただし3R、天心は踏み込みいい左ストレートを再び効かし、左アッパー、右フック、左ストレートにて痛烈にダウン奪取。ロドリゲスは立つも「ノーマス」にてストップへ。
この試合にて、25歳の天心は、4戦4勝(2KO)となり。25歳のロドリゲスは、21戦17勝(7KO)3敗1分となり。
第3試合 WBO世界S・フライ級タイトルマッチ12回戦 田中恒成(畑中) ジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)
中止。ロドリゲスの前日計量2・9㎏オーバーによる失格のため。
田中陣営は、試合と同じく入場曲を流してゆっくりリングイン、マイクを持ち挨拶。田中は「謝ることではない。ただ温かく迎えてくれてありがとう」と話し出す。しかし、最終的には「今日はすみませんでした」と四方に何度も頭を下げていた。ロドリゲスに何でこうなったか訊いたという話だがすごいな。
第2試合 WBO世界フライ級王座決定戦12回戦 加納陸(大成) アンソニー・オラスクアガ(USA)
オラスクアガ3RKO勝ち。新王者に。
初回、サウスポー加納の左ストレートが良く、オラスクアガも簡単じゃない印象。ただし、ラウンド終盤にオラスクアガの左右フックまとめが始まると、やはり加納は厳しいか。それでも2R、オラスクアガは攻める間に、しきりにトランクスを下げまくり。加納の腹打ちに効きはあったものか。
3R、ここも加納の粘りがある中、フィニッシュシーンは中々お目にかかれないショッキングなものへ。オラスクアガは右ストレートで加納の右手ガードを外に払うと、死角からすくい上げた左アッパー一閃。あのパンチをもらったら立てない。加納は意識朦朧の中10カウント。リカルド・ロペスかと思った。
この試合にて、25歳のオラスクアガは、8戦7勝(5KO)1敗となり。26歳の加納は、22戦17勝(8KO)4敗1分となり。
第1試合 S・ミドル級6回戦 荒本一成(帝拳) ムングンツォージ・ナンディンエルデン(モンゴル)
荒本6RTKO勝ち。
試合は、初回から左フックボディを効かせた荒本だったが、3Rにはナンディンエルデンの細かい連打を受けたり、ボディが低く2度のローブローとなったり。6Rに左フック一閃、前のめりにナンディンエルデンを失神KOに斬って落とした荒本だったが、予想以上に課題山積みの試合となっていたか。
この試合にて、24歳の荒本は、1戦1勝(1KO)となり。37歳のナンディンエルデンは、5戦2勝(2KO)2敗1分となり。