ギャラリー戦線異状なし。東京ドームからは、球を木の棒でひっぱたく競技が好きな人が大量に吐き出されている。これは私に対して信じられないくらいに莫大な予算をかけたドッキリだといまだに信じてる。連盟興行は、今日もアイドルが頑張って歌い踊ってます。

目次
- 本日の興行
- 客入り
- 本日のええ写真
- 山本太一VS NIIZUMAX!について。
- 席比率
- 第12試合 NKBフライ級タイトルマッチ 3分5R 杉山空(HEAT/王者) 則武知宏(テツジム/1位)
- 第11試合 NIIZUMAX!引退試合 ライト級 3分3R 山本太一(ケーアクティブ/NKBライト級5位) NIIZUMAX!(クロスポイント吉祥寺)
- 第10試合 60kg契約 3分3R 鎌田政興(ケーアクティブ/NKBフェザー級4位) 鈴木ゲン(拳心館)
- 第9試合 フェザー級 3分3R 半澤信也(Team arco iris/NKBフェザー級5位) KATSUHIKO(KAGAYAKI)
- 第8試合 ウェルター級 3分3R ちさとkiss Me!!(安曇野キックの会) マナチャイ・エイムハイ(TEAM Aimhigh)
- 第7試合 ライト級 3分3R 辻健太郎(TOKYO KICK WORKS) 森野允鶴(渡邉ジム)
- 第6試合 ライト級 3分3R 中山航輔(テツジム) 津田宗弥(クロスポイント吉祥寺)
- 第5試合 バンタム級 3分3R 杉山海瑠(HEAT) 田嶋真虎(Realiser STUDIO)
- 第4試合 65kg契約 3分3R 魔娑屋(SLACK) 前田京太郎(渡辺ジム)
- 第3試合 バンタム級 3分3R 早川曜平(ケーアクティブ) 荒谷壮太(アントジム)
- 第2試合 フェザー級 3分3R 橋本悠正(KATANA GYM) 祥太(Realiser STUDIO)
- 第1試合 フライ級 3分3R 緒方愁次(ケーアクティブ) Lil-悠(りるゆう)(PIT gym)
本日の興行
本日の興行は、20時45分終了。クロスポイント吉祥寺のNIIZUMAX!引退試合ということで、スクランブル渋谷の裏番長・木村さんと見ていたが、木村さんは体調がいまいちでお疲れのようだったので速攻帰宅。東京ドームはなく、早く終わったチャンスだったのだが食事会は次回へ。
客入り
客入りは、5割くらいか。ここ最近のNKB興行では一番いい入り。場内に活気があり、声援や歓声が挙がっていた。南側席はすいていたが、東西と何よりも北側席がこれだけ埋まったのは久々ではないのかな。当日券は、15500円、7500円、6500円席とあり。

残念だったのは西側席前にいたカメラスタッフ。いつもこの位置なのかは分からないが、この日は西側のパイプ椅子席が埋まっていただけに、ここに立ち続けはないのではと思った。高いチケットを買った人はたまらない。カメラマンはどこにいても批判を受けがちなのだが、NKB運営陣には一考を願いたい。
NKB運営で良い点は、トロフィーをリング下に置いていること。私の考え過ぎかも知れないが、尖ったトロフィーの頭を本部席に並べる団体が一般だが、キックの場合は組み合いロープ外に飛び出ることもある競技なので、トロフィーはリングから離れて置いて欲しいのだよな。過去、事故は起こっていないが…。
本日のええ写真
本日の「ええ写真撮れたでぇ~」は、魔娑屋。まずは「面白リングネーム」の印象の選手で、この日まで3戦3敗。その中、初勝利&初KOに泣き崩れて喜ぶ姿に、当たり前だが勝とうとしながらうまく行かなかった前戦までを思った。セコンドにかつぎ上げられていたが、ピンボケ御免。

次点は、橋本悠正。こちらもKO勝ちにキャンバスを叩いて喜んでいたが、ここまで3戦2敗1分だった選手。プロのリングで相手をKOするのは嬉しいよな…。

山本太一VS NIIZUMAX!について。
この試合は、1990年代のキック試合の常識と、2020年代のキック試合の新常識のせめぎ合いが見られた試合だと思う。まず2R、組みに来た山本の後頭部にNIIZUMAX!がヒジを垂直に落とすと、山本の反則アピールにて試合が止まる。
試合が止まったことは結構だが、90年代のキック試合なら山本がダウンを取られておかしくはない状況。現在はクリーンに反則を取るのはいいのだが、これに類する「組み合って倒れながら相手にヒザを落とす」や「こかして尻餅をつかせた相手の顔にヒザをプッシュ」もすべて反則にすべきか否か。
繰り返すが、反則なら反則でかまわないのだが、必要なのは「レフェリングでの一律の基準」。こういったグレーゾーンの攻撃は、「ムエタイでは技術の内」といったプラスの評価を受けているわけで、ムエタイとは別の「ムエイープン(キックボクシング)」での確固たる共通認識を作るべきかと。
さらには、3Rに起こった両者もつれ合い倒れた際のNIIZUMAX!の後頭部打ち。これも微妙。投げのあるSBなら間違いなくNIIZUMAX!のTKO負けのはず。投げはないキックだが、こかしや倒れ込みで相手にダメージを与えたものは、正当なTKOの理由にしても可なのではないか。
その際、山本がNIIZUMAX!の頭にヒジを乗せて全体重をかけて倒れ込んだのなら話は別だが、そこまでの悪質な意図は感じず。例えば強烈な軸足刈りで相手が頭からキャンバスに落下して立てなければTKOだろうし、今回のケースもそれに類するNIIZUMAX!の負けに見えたのだが。ルールの整理が必要だ。
最後に、NIIZUMAX!は宇宙遊泳後、立つには立ち、レフェリーが指を3本立てるシーンがあり。一度、本部席より「3分間のインターバルを」のアナウンスがなされたが、すぐに訂正。ここまでの判定が取られることとなった。90年代のキック試合ならば、立ったのでやらせていただろうな…。

令和の20年代のキック試合は、無理やりあそこから試合を再開しなかっただけでも、進化したと言えるのかなぁ。なお、パンフレットでは「元J–NETWORKスーパーライト級1位」の肩書きだったNIIZUMAX!。こうやってまた、少しずつ少しずつJ–NETWORKは遠くなりにけり。
日本キックボクシング連盟は、コーナーポストにプラをかけておいていい系興行。
席比率
【席比率】2024年、半澤信也チケット、ハジ席。98興行中、81ハジ席(83%)、15空き席(15%)、2中席(2%)。5243→5245(-02,+04)。
第12試合 NKBフライ級タイトルマッチ 3分5R 杉山空(HEAT/王者) 則武知宏(テツジム/1位)
杉山判定勝ち。王座防衛。
試合は、サウスポー則武の体の出来上がりも良かったからか、杉山は中々差を見せられない展開。4R以降、微差を取るなら杉山という感じも、右ミドルや組み合う中で左右フックをヒット。結果、ジャッジ3者は50ー48評価。蒸し返すが、この試合が2P差で半澤戦が差がつかないことへの整合性は取れてない。



この試合にて、19歳の杉山は、9戦6勝1敗2分となり。29歳の則武は、21戦8勝(4KO)9敗4分となり。
第11試合 NIIZUMAX!引退試合 ライト級 3分3R 山本太一(ケーアクティブ/NKBライト級5位) NIIZUMAX!(クロスポイント吉祥寺)
3Rテクニカルドロー。
試合は、サウスポーの山本に対して、NIIZUMAX!は組みついて倒れたり、変なかかと落とし、バックキックからの左右フック、左ハイを狙う。山本は左ストレートはたまに当てるも、しっかりリードとまでは言えず。その中2R、組みついた山本の後頭部にヒジを垂直に落としたNIIZUMAX!に注意あり。
3R、ここで差をつけたい両者、打ち合い中、何度も起こっていた組み合ったままでの倒れ込みがあり。これにすごい音を立てて後頭部をキャンバスに打ちつけたNIIZUMAX!。立ち上がるもグラグラで再度倒れ込むダメージ具合。審判団協議にてここまでの判定へ。ジャッジ3者は30ー30だった。



この試合にて、28歳の山本は、17戦6勝(4KO)7敗4分となり。43歳のNIIZUMAX!は、33戦15勝15敗3分となり。
第10試合 60kg契約 3分3R 鎌田政興(ケーアクティブ/NKBフェザー級4位) 鈴木ゲン(拳心館)
鎌田判定勝ち。
試合は、鈴木も打たれながらよく頑張ったが、さすがにNKBのランカーの壁は厚かったか。鎌田はスタートより右カーフを集めながら、左右フックにて鈴木を圧倒。何度も左右フックのクリーンヒットに鈴木の腰が落ちる。3Rは、やや鈴木も打ち合いで意地を見せたが、鎌田のフルマークに近い勝利。


この試合にて、34歳の鎌田は、20戦9勝(3KO)9敗2分となり。51歳の鈴木は、10戦6勝(4KO)3敗1分となり。
第9試合 フェザー級 3分3R 半澤信也(Team arco iris/NKBフェザー級5位) KATSUHIKO(KAGAYAKI)
ドロー。
え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~、NKBのジャッジ陣、ちゃんとしようよ…。
試合は、サウスポーの半澤が、丁寧に左ミドル、左テンカオ、ワンツーにてボクシング。時折、KATSUHIKOは飛び込んで来たが、有効打はなし。半澤のペースで推移は間違いないも、ジャッジ1者が29ー29、2者が30ー30。5回戦を50ー50にする悪しき伝統が連盟リングには残っているな。


この試合にて、43歳の半澤は、31戦11勝(4KO)15敗5分となり。48歳のKATSUHIKOは、7戦2勝(2KO)3敗2分となり。
第8試合 ウェルター級 3分3R ちさとkiss Me!!(安曇野キックの会) マナチャイ・エイムハイ(TEAM Aimhigh)
マナチャイ判定勝ち。
試合は、右ロー、左ミドルにて突進して来るちさとに対し、手足の長いマナチャイはワンツー、右テンカオにて対抗。マナチャイの左前蹴りボディもカウンターで入り、ちさとを押さえるのに有効。ただし、試合ははっきりとした山場はなく低調。マナチャイの判定勝ちも、2ー0の評価だった。


この試合にて、28歳のマナチャイは、9戦2勝7敗となり。41歳のちさとは、40戦7勝(3KO)30敗3分となり。
第7試合 ライト級 3分3R 辻健太郎(TOKYO KICK WORKS) 森野允鶴(渡邉ジム)
森野3RTKO勝ち。
試合は、辻も時折左右フックのビッグヒットを奪い、あわやのシーンは演出。ただし、全体的には長身の森野が右カーフよりワンツーにて攻めて出る。3R、劣勢の辻は再度左右フックにて出たが、辻の右カーフにつかまり1ダウン目。立つも、右カーフは避けられずにすぐに2ダウン目、ストップへ。


この試合にて、23歳の森野は、3戦3勝(1KO)となり。40歳の辻は、5戦2勝(1KO)1敗2分となり。
第6試合 ライト級 3分3R 中山航輔(テツジム) 津田宗弥(クロスポイント吉祥寺)
中山判定勝ち。
試合は、津田も頑張ったのだろうが、長身の中山のワンツー連打が良い。打ち合いたい津田だったが、中山の長い距離を破れず。中山のワンツー、左フックがスピーディーに当たるのみ。3R、かなり被弾が進み、ガードも下がり気味の津田は危ない感じも、最後まで立ち続けて判定敗へ。


この試合にて、21歳の中山は、3戦3勝となり。44歳の津田は、4戦1勝(1KO)3敗となり。
第5試合 バンタム級 3分3R 杉山海瑠(HEAT) 田嶋真虎(Realiser STUDIO)
杉山判定勝ち。
試合は、長身の田嶋に対し、杉山はスタートから旺盛なスタミナにて左右フックでの押し込みへ。田嶋も打ち合ったが、見映えは悪いまま。ただし、2Rには田嶋の左奥足ローに嫌な反応もあった杉山。それでも相手を強引に押しながら、左右フックで攻め切り。3R、田嶋は左奥足ローを集めたが効かせ切れず。


この試合にて、15歳の杉山は、2戦2勝(1KO)となり。22歳の田嶋は、11戦9敗2分となり。
第4試合 65kg契約 3分3R 魔娑屋(SLACK) 前田京太郎(渡辺ジム)
魔娑屋2RKO勝ち。
試合は、サウスポーの魔娑屋と、オーソドックスの前田が、接近戦にて左右フックでのラフな打ち合いへ。両者にチャンスはあったが、いいヒットが多かったのはやはり魔娑屋だったか。初回に右フック、2Rには左フックからの組みヒザにて魔娑屋はダウン奪取。前田は大の字になり動けず、魔娑屋は感無量でしゃがみ込んだ。



この試合にて、33歳の魔娑屋は、4戦1勝(1KO)3敗となり。18歳の前田は、1戦1敗となり。
第3試合 バンタム級 3分3R 早川曜平(ケーアクティブ) 荒谷壮太(アントジム)
荒谷判定勝ち。
初回、長身の早川のワンツー連打が当たるところはあったが、荒谷がしっかりとした構えの中、左右ミドル、組みにて上回り。2Rはやや停滞したが、3Rは疲弊した早川を荒谷は追い回し。左フックに組みヒザも混ぜ、右ハイカウンターや左フックボディも良い。荒谷はダウンまで後一歩の追い詰めだった。


この試合にて、18歳の荒谷は、5戦2勝2敗1分となり。30歳の早川は、1戦1敗となり。
第2試合 フェザー級 3分3R 橋本悠正(KATANA GYM) 祥太(Realiser STUDIO)
橋本初回KO勝ち。
初回、打ち合いの中、橋本は強烈な切り返しの左フックにて1ダウン奪取。祥太は立つも、実力差はあり危ない感じ。橋本は組みの中、ヒザを突き立てながらの右ヒジ、右縦ヒジぶつけもうまく、再度の左フックにて2ダウン目奪取。これにて試合はストップされた。


この試合にて、27歳の橋本は、4戦1勝(1KO)2敗1分となり。31歳の祥太は、2戦2敗となり。
第1試合 フライ級 3分3R 緒方愁次(ケーアクティブ) Lil-悠(りるゆう)(PIT gym)
緒方判定勝ち。
試合は、短躯のサウスポーLil-悠も、左ミドル、左ハイでペースを奪うかのシーンはありも、2Rに左前蹴り顔面をヒットさせた緒方がペースを引き寄せ。3R、緒方はこの左前蹴り顔面に、右テンカオ、右ストレート、右ヒジ、右跳びヒザまで混ぜた攻勢。緒方はバランスが良く強いな。


この試合にて、20歳の緒方は、2戦2勝となり。21歳のLil-悠は、2戦2敗となり。